田部 正樹

【RAKSUL INC.】CMO

Masaki Tabe

ラクスル株式会社CMO

現在の仕事内容について、簡単に教えてください。

BtoBプラットフォームを展開する「ラクスル」にて取締役CMO兼広告事業本部長として経営者をしています。2014年にT&Gから転職した時には売上7億、従業員20名ほどの会社でしたが、5年で売上170億までグロースしていく過程で事業責任者とマーケティング責任者を担当。そのノウハウを活かして現在は「テレビCMの民主化」というビジョンを創り、新規事業の責任者をしています。新規事業も立ち上げから2年経過しましたが、業績/組織ともに急拡大中です。

座右の銘は?

神は細部に宿る。

仕事をするうえで、最も大切にしていることは?

  1. 我々は何者なのかを定義するビジョン。
  2. 顧客に選ばれる理由は何であるのかという価値。
  3. 結果、中長期的に顧客から選ばれ収益が出ること。

現在の仕事の一番のやりがいは?

まだ誰も実現できていない、世の中の仕組みを変える可能性にチャレンジしていること。

T&Gで主に携わっていた仕事は?

私が背負っていたのは企業価値に貢献することだと思って働いていました。その上で責任範囲は広義でのマーケティング。マーケティングとは集客活動だけではなく、価格・立地・サービスそのもの全てを司る仕事と定義し、会社のP/Lをどう守り成長させていくのかを8年やっていました。

T&Gからの卒業を思い立ったきっかけは?

T&Gが非連続に大きくなる過程を見た自分自身の経験と能力で、まだ小さいスタートアップの非連続な成長を再現することができるのかという挑戦意欲です。toCからtoBへ、サービス業からIT業へ。ラクスルに決めたきっかけは真逆の領域でも通用するのかという点です。

入社前から、独立・転職を意識していましたか?

入社前には起業を考えることもありましたが、私は仕事に熱狂し、事業にフルコミットすることでパフォーマンスするタイプなので入社時には一生T&Gで働くつもりでした。ベンチャーで働く時には退路を断つことも、活躍の必要条件だと考えています。

T&Gを卒業した時の心境は?

業績も仕事内容もジェットコースターのようなT&Gライフでした。数値的にも安定し、新しい経営戦略をリリースしたタイミングで自身としてはやり切ったなという心境でした。

T&G卒業にあたって、周囲の反応は?

「田部はいつか卒業して新しいチャレンジをすると思っていた。」という反応が大半で温かく新しい門出を祝っていただきました。一方で新しいチャレンジをするなら「大企業ではなくスタートアップが良い」というアドバイスも心に残っています。

背景

T&G卒業時に思い描いた将来と、現在を比べてどうですか?

経営者としてスタートアップベンチャーを急成長させるという点はイメージ通りの結果が残せています。一方で「世の中の仕組を変える」というビジョンに対しては道半ばなので、5-10年をかけて実現をしていきたいと考えています。

T&G時代にしておけばよかったと思うことはありますか?

マーケティング、事業戦略、営業企画を歴任してきました。繁忙期などは現場ヘルプにも入っていましたが、実際に異動して現場でお客様と日々向き合う仕事をすべきだったと今でも思っています。「誰からお金をいただいているのか」という商売の基本原則をより肌で感じることができれば、もっと戦略に厚みが出たと思います。

T&Gで培った力で、最も役立っているものは?

全てのメンバーが経営者目線を持つこと、です。自分達は何者で、誰からお金をいただき、稼いだ金を何に使い、価値を出していくのか。2007年、事業戦略室長になって初めてやった仕事は全店舗の元帳を見て、例えば水道光熱費が高すぎないか、などを全店舗の状況を把握しに行くことでした。お金を稼ぐことの大変さや使うことの大切さを、自分事として経験できたことは、財産になっています。

T&G時代の経験で、現在の仕事で糧となっていることは?

ツライ時こそ逃げない「最後の砦」意識です。2007年-2009年は業績的にも非常に厳しい時期を経験しました。また2011年-2012年頃、自身のパフォーマンスが上がらず会社に迷惑をかけた時期がありました。T&Gを去る人も多くいました。そこで腐らずに、辞めずに、戦い続けて結果を出したことで自身の「戦闘力」を向上させることができたと思います。火事場に強い「戦闘力」は中々身に着けることはできないレアなスキルです。

T&Gで刺激を受けた考え方は?

ハウスウエディングというビジネスモデルを創り、ハードとソフトの強みを明確にしながら差別化を実現した「競争戦略」とその言葉化。「一軒家貸し切り」、「一顧客一担当制」、「ジブンスタイルウエディング」、「結婚式には小さな奇跡が溢れている」、「ワンハートウエディング」など。我々は何者かを定義し、全社員を導き、顧客にT&G体験を約束する、そのための魂を一言に込めるという信念に最も刺激を受けましたし、今でも参考にしている考え方です。

卒業してみてわかった、T&Gのユニークなところは?

結婚式全般に言えることですが、原則リピートが無い、1回だけの提供サービスであるということです。失敗が許されない中で、目の前のお客様に魂を込めて向き合う必要性を本社の人間も持たないといけません。特にその意識が非常に強い会社でした。近年、たった一人の顧客と向き合うことでしか新しい価値は生みだせないとマーケティング業界では言及されていますが、実はそれを日常的に全社員で大事にして活動していることこそレアでユニークだと思いますし、強みだと思っています。

T&Gを一言で表すと?

「人の心を、人生を豊かにする」
これまでもこれからも、このビジョンに尽きると思います。

これからT&Gを目指す人へ一言

経済は時価総額ランキングで見てもIT企業全盛の時代です。今、私はラクスルという会社でITを活用し仕組みを変えるチャレンジをしています。5年間戦う中で見えてきたことがあります。それはIT全盛の時代だからこそ、日々顧客と向き合い、新しいチャレンジをしたからこそ生まれる答えの無い戦いをし続ける経験を持つ人が今後活躍できる人材であるということです。その点において、T&Gには修羅場環境が整っています。安定はT&Gらしく無いので、今後もチャレンジをし続けていってください。

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